2019年に韓国で放送され、社会現象を巻き起こしたドラマ『ストーブリーグ』が、日本でリメイクされることが決定した。主演を務めるのは、俳優・スポーツキャスターとしても活躍する亀梨和也。日韓共同プロジェクトとして制作が進められており、2026年の公開に向けて注目が集まっている。
『ストーブリーグ』は、野球未経験のゼネラルマネージャー(GM)が、最下位のプロ野球チームを立て直すべく奔走する姿を描いたヒューマンドラマ。韓国では最高視聴率20.8%を記録し、百想芸術大賞をはじめ多数の賞を受賞。野球という競技の裏側にある人間ドラマが、多くの視聴者の心を打った。
亀梨和也「日本版ならではの“ストーブリーグ”を丁寧に作り上げたい」
主演の亀梨和也は、「野球を題材にしながらも、野球未経験者のGMを演じることには悩みもあった」と語る。一方で、熱いオファーに心を動かされ、作品への挑戦を決意。「日本のプロ野球におけるGMの役割はまだ広く知られていない。だからこそ、役を通じてその立場に説得力を持たせたい」と意気込みを語っている。
また、「韓国版を観て、素晴らしい作品だと感じた」としたうえで、「日本らしさ、自分たちらしさを丁寧に重ねて、日本版のストーブリーグを作り上げていきたい」と、リメイクにかける強い思いを口にした。
瑠東監督「原作へのリスペクトと、日本らしい“味付け”を」
監督を務めるのは、『おっさんずラブ』などで知られる瑠東東一郎。韓国版を「めっちゃおもしろい」と評価しつつ、「原作を大事にしながらも、日本独自のテイストを加えて新たな魅力を生み出したい」と語る。
主演の亀梨についても、「原作を観たときから、自然と亀梨さんの姿が頭に浮かんだ」と振り返り、「役に対する理解が非常に深く、現場でも座長としてチームを引っ張ってくれている」と高く評価した。
日本版では、原作の重厚な世界観はそのままに、少しコミカルな要素やポップな楽しさを加えることで、より幅広い視聴者に訴求する構成となるという。
スポーツ×人間ドラマ×組織論――“見えない現場”を照らす意欲作に
本作は、プロ野球界の裏側を描くことで、スポーツの表舞台ではなかなか見られない「チームを支える人たち」のドラマに光を当てる作品。単なる野球ファン向けのドラマではなく、組織運営やマネジメントに関心のある人々にも響くテーマを内包している。
また、GMという存在が日本であまり知られていないこともあり、視聴者にとっては新鮮な視点となるだろう。スポーツ界を舞台にしながらも、そこで繰り広げられる“人間と人間の戦い”こそが、本作の大きな魅力となる。
2026年、グラウンドの外で繰り広げられる熱い闘いが幕を開ける
リメイクに対する期待は大きく、同時にそれは挑戦でもある。だが、原作への深いリスペクトと、キャスト・スタッフの確かな熱意が、そのハードルを超える力になっている。
韓国で熱狂的な支持を受けたあのドラマが、日本という新たなフィールドでどのように展開されていくのか――。2026年、その「プレーの裏側」に目を向ける、新たな野球ドラマが私たちの前に姿を現す。