【2025年7月28日】――社会現象を巻き起こしたアニメ『鬼滅の刃』が、またしても映画史を塗り替える驚異の勢いを見せている。
7月18日に公開された劇場版『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』が、公開10日間で興行収入128億7217万円・動員910万人を突破。これは、かつて記録的ヒットとなった『無限列車編』(2020年公開)の同期間興収(107.5億円)を21億円以上も上回るペースとなっている。
◆ 歴史的快挙、8日間で100億円突破の“最速記録”更新
さらに注目すべきは、公開8日間での100億円突破。これは日本映画史上で最速の到達であり、コロナ禍の逆風の中で大ヒットを記録した『無限列車編』の記録(10日間で100億円)を上回った。
「鬼滅ブランドの強さがそのまま数字に表れた形」と業界関係者は語る。
◆ 人気キャラ“猗窩座”の再登場が追い風に
タイトルに冠された「猗窩座再来」という言葉の通り、人気キャラクターの再登場もファンの期待を一気に高めた要因だ。無限城で繰り広げられる“最終決戦”の幕開けとしての位置づけもあり、シリーズファンにとっては見逃せないエピソードとなっている。
また、全国452館(うちIMAX59館)という過去最大規模の上映体制が、その勢いをさらに加速させた。
◆ “記録”から“文化”へ——鬼滅が刻む新たな歴史
『鬼滅の刃』は、いまや単なるエンタメ作品ではない。原作の累計発行部数2.2億部、アニメ・ゲーム・舞台化と続くメディア展開、そして映画史に残る興行記録——そのすべてが、もはや“文化的資産”と呼ぶにふさわしい存在感を放っている。
関係者は「この勢いなら最終的に300億円突破も見えてくる」と予想する一方で、「三部作の序章である今作の成功が、次作以降へのハードルを上げることになる」と慎重な見方も。
◆ まだ終わらない“鬼滅旋風”
物語はいよいよ終章に向けて加速する。観客が映画館に足を運び、感情を共有する“体験型コンテンツ”として、鬼滅の刃は再び、そして確実に新たな歴史を刻み始めた。